WEB広告効果を分析する際の重要な3つのポイント

イメージ_WEB広告効果を分析する際の重要な4つのポイント WEB広告

Web広告運用は配信するだけでなく、配信後の効果を分析し改善をしていくことが重要です。しかし、「Webのデータをどう分析していいか分からない」という人もいるでしょう。
そこで、本記事ではWeb広告効果を分析する際の重要な4つのポイントを説明します。

1.WEB広告効果を分析する際の重要な3つのポイント

イメージ_WEB広告効果を分析する際の重要な4つのポイント

広告効果を分析する際、分析の手法ばかりに頭を取られてしまうと、大切なことを見落としてしまい、正確な分析を行うことができません。
そのためこの章では、Web広告の効果の分析を行う前に抑えておくべき重要な3つのポイントをお伝えします。

【Web広告の効果を分析する際の重要な3つのポイント】
1.目的を確認する
2.目的に応じた指標を明確にする
3.分析や効果測定ができる環境を整える

それぞれ詳しく解説していきます。

1−1.目的を確認する

WEB広告を分析する際には、まずWEB広告を運用する目的を確認しましょう。

例えば、「自社の商品の売上をあげたい」「自社のサービスを多くの人に広めたい」などの
最終的なゴールのことです。目的によって広告運用の分析内容は異なります。

例えば「自社のサービスを10人に申し込みしてもらいたい」という目的で広告運用を行う場合、どれだけ認知が広がっているかを確認することは大切です。
しかしここでは「10人に申し込んでもらう」ことが目的なので、実際のユーザーの行動にフォーカスすることが重要になります。

つまり、最終的な目的が何かを前提として分析することが重要なのです。

1−2.目的に応じた指標を明確にする

目的を確認したら、適切な「指標」を見極めることが重要です。

目的に応じて、広告効果を分析する際の見るべき「指標」も変わります。

WEB広告の効果を、測定・分析するためには「指標」を正しく理解しなくてはなりません。

詳しくは3章以下で説明しています。

目的指標
認知・ブランディングImp・CPM・リーチ数・FQ
サイトへの誘導クリック数・CPC・CTR
CV・リード獲得CV・CVR・CPA

1-3. 分析や効果測定ができる環境を整える

分析や効果測定を行う際には、通常「広告効果測定ツール」を使用し測定をしレポートを見ながら分析・改善を行います。

広告効果測定ツールとは、広告の成果や費用対効果を一元管理し、計測・分析・可視化できるツールです。自分にとって使いやすい広告効果測定ツールを選びましょう。

【Web広告の成果を分析するためのツール】

Google AnalyticsWebAntennaPtengine
分析できること・ユーザー層
・ユーザーの流入元
・検索キーワード
・ユーザーの行動フ ロー
・アトリビューション分析が可能
・クリエイティブの効果測定が可能
・どこのエリアが見られているか、クリックされているかがひと目で分かる
費用無料数従量制選べるプラン
(無料プラン有り)
難易度知識が必要だれでも簡単だれでも簡単
サポート無し有り有り

それぞれのツールについては6章で解説しています。

2.【目的別】Web広告で注目するべき数値一覧

Web広告で注目するべき数値は広告の目的や商材によって異なります。それぞれの広告の目的に応じて最適に見極めることが必要です。

ここでは、エステサロンのWeb広告を例に解説していきましょう。例えば、とあるエステサロンが「集客」を目的にWeb広告を配信するとします。

想定顧客は、「口元のたるみやしわが気になる」という悩みを抱えた40代の女性です。
この女性は「マスクを外したときにマイナスの印象を与えてしまうのではないか」という心配から、人前でマスクを外すことができません。

この女性をターゲットに、リフトアップ効果のあるエステサービスの広告を配信します。
最終目的は「体験に申し込んでもらう」ことです。

【エステサロン広告配信のターゲット】

年齢40代
性別女性
悩み口元のたるみやしわが気になるマスクを外した時にマイナスな印象を与えてしまうのではないかと心配
ニーズマスクを外したときのギャップをなくしたい
広告リフトアップ効果のあるエステサービス
最終目的体験に申し込んでもらう

体験に申し込んでもらうためには、想定顧客の行動心理の段階「知る」「気になる」「比べる」「決める」などに合わせて、広告の手法もいくつかに分ける必要があります。
そのフェーズによって注目するべき数値(指標)は変わってくるのです。

今回は、カスタマージャーニーマップを用いて「注目するべき数値(指標)」をまとめてみました。

カスタマージャーニーマップとは、想定顧客が商品やサービスを購入するまでの、行動や感情の動きを時系列にまとめたものです。

【カスタマージャーニーマップ】

きっかけ(知る)認知〜興味関心(気になる)比較検討(比べる)最終検討(決める)
行動マスクを外したときのギャップが気になるどんなサロンがあるかチェック気になるサロンを比較する口コミチェック体験申し込み
接点SNS広告、検索広告ディスプレイ広告SNSをチェック自然検索SNS、HP申し込みフォーム
感情「恥ずかしくて誰にも見られたくない」何をしたら解決できるかなどこのサロンがいいんだろう行ったことがある人はどうだったんだろう値段は?効果はあるのかなここで大丈夫かな
見るべき数値(指標)広告の表示回数広告の表示人数広告のクリック数広告の表示人数1人あたりの表示回数クリック数クリック率広告のクリック数広告のクリック率クリック単価コンバージョン数コンバージョン数コンバージョン率顧客獲得単価

このように、それぞれのフェーズで見るべき数値(指標)は変わってきます。

例えば、きっかけを与える目的で行う広告は、「SNS広告やディスプレイ広告」などが一般的です。
「SNS広告やディスプレイ広告」はできるだけ多くの人に見てもらいたいので、「表示回数」や「表示人数」「クリック率」に注目します。

一方、最終検討の段階では「もうすでに商品の魅力を感じていて、申込みまで後ひと押し」の状態です。「申込み数」や「顧客獲得単価」などの結果に着目し、結果を分析するということです。

3.認知拡大効果を分析する際のWeb広告指標

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「自社の商品やサービスをたくさんの人に知ってもらいたい」などの目的に応じて
広告効果を分析するためには、以下の3つの指標が必要です。

【認知拡大効果を分析する際の3つの指標】
①インプレッション(Imp)
②インプレッション単価(CMP)
③リーチ(Reach)
④フリークエンシー(FQ)

それぞれ詳しく解説していきます。

3−1.分析指標①インプレッション( Imp)

インプレッション(Imp)とは、ユーザーの画面上に「広告が表示された回数」を表す指標のことです。広告が1回表示されると「1インプレッション」と数えることができます。
「広告が何回表示されたのか」を確認することは、認知の拡大効果を分析する際にとても重要です。

3−2.分析指標②インプレッション単価(CPM)

インプレッション単価(CPM)とは、広告が1,000回表示されるごとに発生する金額のことです。
Web広告には、複数の課金方法があります。そのなかの「インプレッション課金」では、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する仕組みになっています。
いくらかかるのかは、広告を掲載する媒体によって異なりますが、相場はおよそ10〜500円程度です。
インプレッション単価は「CPM=広告費÷Imp×1,000」で算出することができます。
例えば、広告費5万円で広告表示回数が10万回だった場合
「50000(円)÷100000(回)×1000=400」となるので、インプレッション単価は400円です。
  インプレッション単価が高すぎると、費用対効果が悪化してしまうため、しっかりと把握しておきましょう。なお、クリックされても、されなくても、インプレッション単価には影響しません。

3-3.分析指標③リーチ(Reach)

リーチ(Reach)とは、「広告を見たユーザーの人数」を示す指標です。
どのくらい多くの人数に広告を見てもらえたかを計ることができます。
「インプレッション」と混同されがちですが、違うものなので気をつけましょう。

指標分析できること数え方(1人に3回表示した場合)
リーチ(Reach)広告をみたユーザーの人数1人
インプレッション(Imp)広告が表示された回数3回

例えば、インプレッションは「表示回数」なので、1人に3回表示されたらそのまま「3インプレッション」になります。しかし、リーチの場合は「人数」なので、1人に何回表示されても、「1リーチ」となるのです。

「認知」やを目的とした広告配信の場合、リーチを最大化することが非常に重要になります。

3-4.分析指標④フリークエンシー(FQ)

フリークエンシー(FQ)とは、ターゲットに定めた「1人のユーザー」に、同じ広告が何回表示されたのかをカウントする指標です。

「この広告、何回も見るなぁ」といった経験はないでしょうか?
複数回広告を見てもらうことで自社の商品・サービスを印象に残すことができるのはメリットです。しかしその反面、あまりに同じ広告を配信し続けるとユーザーに煩わしく思われる恐れがあるので注意しましょう。

ここで混合されがちなのが「インプレッション」や「リーチ」です。
「インプレッション」や「リーチ」は、広告を表示した「回数」や「人数」の総数をカウントする指標になります。しかし、「1人のユーザーに何回広告を表示したのか」までは把握することができません。

正しく分析するためにも、違いを明確にしておきましょう。

4.サイト流入を分析する場合のWeb広告指標

イメージ_WEB広告効果を分析する際の重要な4つのポイント

「広告を通してどのくらいの人がWebサイトに訪れたのか」を分析するときには、
以下の3つの指標をみます。

【サイト流入を分析する際の3つの指標】
①クリック数(Click)
②クリック率(CTR)
③クリック単価(CPC)

それぞれ見ていきましょう。

4-1.分析指標①クリック数(Click)

クリック数(Click)は、「表示された広告がクリックされた回数」を示す指標です。
ユーザーが広告をクリックし、誘導先の自社サイトに訪問した数を把握できます。
クリック数が少ない場合は、サイトに誘導できていないということになるので、
クリック数の向上が必要です。

4-2.分析指標②クリック率(CTR)

クリック率(CTR)とは、表示された広告がクリックされた回数の割合を示す指標です。
サイト流入を分析する場合は、クリック数と同時に、「何回表示されたうち、何回クリックされたのか」のクリック率もチェックする必要があります。
クリック率が低い場合は、広告の画像や文章、あるいはターゲティングに問題がある場合が多いです。問題を改善していくことで、同じ表示回数でもクリック率の向上が期待できます。

4-3.分析指標③クリック単価(CPC)

クリック単価とは、1クリックあたりの平均広告費を示す指標のことを指します。
リスティング広告において費用対効果を決定する重要な指標です。
「広告費÷クリック数」で算出することができます。
例えば、広告費5万円で1000回のクリックがあった場合、
「50000(円)÷1000(回)=50」となり、1クリックあたりの広告費は50円ということです。

クリック単価が低いほど広告の費用対効果が高くなります。
なぜなら、同じ広告費を使ってもより多くのユーザーに広告配信し、サイトに誘導できるからです。

5.CV・リード獲得を分析する場合の広告指標

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コンバージョンやリード獲得などの、最終的な広告の成果を分析する際には、主に以下の3つの指標に注目します。

【広告の成果を分析する指標】
①コンバージョン数(CV)
②コンバージョン率(CVR)
③顧客獲得単価(CPA)

それぞれみていきましょう。

5−1.コンバージョン数(CV)

コンバージョン(CV)は、Web広告における最終的な成果のことです。
広告からアクセスしたサイトで、「商品購入やサービスの申込みが発生した数」を示す指標のことを指します。
広告の最終的な目標とは、コンバージョンです。
コンバージョン数を最大化することが、利益を最大化することに繋がります。

5−2.コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率とは(CVR)、コンバージョンした割合を示す指標です。
「コンバージョン数÷クリック数」で算出できます。
費用対効果を高めるには、できるだけコンバージョン率を高くすることが重要です。
特に、クリック課金方式を採用した場合は、いかに少ないクリック数でコンバージョンを獲得できるかがポイントになります。

5−3.顧客獲得単価(CPA)

顧客獲得単価(CPA)は、1件のコンバージョンを獲得するために必要なコストを示す指標です。広告運用の費用対効果を示す指標でもあります。
顧客獲得単価の計算方式は「広告費÷コンバージョン数」です。
例えば、広告費5万円、コンバージョン数が5CVだった場合
「50000(円)÷5(CV)=10000円」となります。
広告運用では、いかに顧客獲得単価を抑えられるかが最も重要です。

6.Web広告効果の分析ツール

広告効果を測定・分析をする際には、分析ツールを使用するのが一般的です。
分析ツールはさまざまですが、主要の4つをご紹介します。

GoogleアナリティクスAD EBIS
(アドエビス)
WebAntennaPtengine
料金無料有料有料有料
概要Googleが公式に提供している分析ツール。Google広告との相性が最も良い。かんたんに素早く情報を把握し分析する。全ての効果測定をまとめて管理できる。圧倒的に見やすい。サイト上の行動を自動でトラッキングしビジュアル化します
メイン機能・各種数値のレポート作成・アトリビューション分析
・分析レポート自動作成
・アトリビューション分析
・分析レポート自動作成
・ヒートマップ分析
・レポート自動作成

それぞれの詳細を見ていきましょう。

6−1.Googleアナリティクス

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(出典:marketingplatform.google.com)

Googleアナリティクスは、Googleが提供する無料の効果測定ツールで、Google広告との相性が抜群です。
無料ツールであるのに多機能で、細かい分析を正確に行うことができるというところが
最大のメリットと言えるでしょう。
しかし、Googleアナリティクスにはサポートサービスがありません。
初めて解析ツールを使用する方は、使い方を自分で調べなければならず、多機能なゆえ少しハードルが高いともいえます。
とはいえ、使い方さえ分かれば、非常に有用なツールであることは間違いありません。

6-2.AD EBIS(アドエビス)

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(出典:ebis.ne.jp)

AD EBIS(アド エビス)は、誰でも簡単に状況を把握するための計測環境が充実していることがメリットです。高度なデータ計測・分析がボタンひとつで素早くできます。

また、広告と、AD EBiS専用の計測URLを連携することで、アトリビューション分析が可能です。アトリビューション分析とは、コンバージョンまでのユーザーの動きを可視化し、直接コンバージョンが発生していない広告媒体の効果も把握することができます。広告効果を最大化する上で便利なツールです。
サポートも充実しているので、初心者でも安心して利用することができます。

6-3.WebAntenna(ウェブアンテナ)

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(出典:bebit.co.jp)

WebAntenna(ウェブアンテナ)は、アドエビスと同様の機能が使えます。バナー広告やリスティング広告はもちろん、自然検索の効果測定をまとめて一画面で管理することが可能です。Googleアナリティクスでは、SNS広告などの効果比較はすぐにできません。
「面倒なデータ集計の手間がかからない」のがメリットといえるでしょう。

また、アドエビスとの明確な違いは、広告クリエイティブの効果測定ができることです。
クリエイティブとは広告に表示されるテキストや、画像、動画などが該当します。
管理画面上で、どのクリエイティブがいいのか一目で分析することが可能です。

利用費は初期費用は無料で、月額はクリック従量制です。2万円〜となっています。

6-4.Ptengine(ピーティーエンジン)

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(出典:ptengine.jp

Ptengine(ピーティエンジン)は、ヒートマップとWeb解析ツールがひとつになったようなツールです。
サイト上の行動を自動でトラッキングしビジュアル化します。
「どこのエリアが見られているのか」「サイト上で離脱が多いポイントはどこか」など
ユーザーの動きがひと目でわかるのが特徴です。
「データ集計」「施策実行」「効果検証」の改善サイクルを、だれでも素早く実施できる設計になっています。

利用費はプランが6つあります。
無料プランや、月額プラン、従量課金プランなどです。
必要に合わせて選ぶことができます。

7.Web広告の分析に役立つ動画や本

この記事で解説した内容をより理解するために役立つ動画と本をご紹介します。

【Web広告の分析に役立つ動画や本】
・Google公式動画
・「リスティング広告」成功のための実践テクニック

Google公式動画

イメージ_WEB広告効果を分析する際の重要な4つのポイント

(出典:www.youtube.com

Googleの公式アカウントの解説動画です。
Google広告の公式動画は数多くありますが、分析にフォーカスした動画を厳選して
ご紹介します。

【Google 広告トレーニング】
測定とアトリビューション
ビジネスゴールを戦略的に捉える

「リスティング広告」成功のための実践テクニック

イメージ_WEB広告効果を分析する際の重要な4つのポイント

(出典:radical-support.jp

Google広告で成果につなげるための設定や運用について、1冊でしっかりマスターできる内容が書かれています。
「コンバージョンしない」「CPAが下がらない」と悩んでいるかたは是非読んでみてください。

8.まとめ

WEB広告を分析する際の4つのポイントを解説してきました。
目的を明確にし、目的に応じて指標を見極めることができれば、正確な分析を行うことができます。
分析は、広告運用をしていく上で1番重要なこと、といっても過言ではありません。
なぜなら、ただ何も考えずに広告を出しているだけでは、その広告が「良いのか悪いのか」が分からないからです。広告運用には費用が発生します。費用対効果の高い広告運用を行うためには、広告効果を正確に分析し、最適に改善していくことが大切なのです。

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